皆様こんにちは。
『自己肯定+他己肯定』で皆様の人間関係を良くするお手伝いをしたい 心理カウンセラーの実佐です。
私の住む地域では先週から雪虫が飛び始めました。冬がもうすぐそこまで来ていますね。
今日は、私の中に都度湧いてくる黒い感情についてお話します。
どんな感情かというとそれは『怒り』。それも夫に対するそれです。
感情というのは湧いてくるので仕方がないですが、上手くコントロールできずに他人にぶつけてしまったり、そして後悔したりという経験がある方も多いかもしれません。今回は過去の自分の事を思い出して書いてみます。
私には2人の子供がいるのですが、まだ子供が小さかったころ、夫はシフト制の仕事をしていて、お昼過ぎから夜中までという時間で働く日がよくありました。
夫は日付が変わってから帰ってくるので朝は当然寝ている。
私の仕事が終わって子供を保育園に迎えに行って帰ってくる頃には出勤していて夫は不在。まさに入れ違いの生活でした。
そんな事情もあり当時家事全般ほとんど私の仕事でした。世代というのもあるかもしれないですが、私の両親の世代でお父さんが家の事をするという事は稀でしたし、お母さんは専業主婦というご家庭がほとんどでした。それを見て育っているので男が家事育児をするというのは考えもしなかったことかもしれません。
その頃の夫は家の事は「お前の仕事だ」と本当に何もしませんでした。
料理(今はちょっとはする)、皿洗い(これも今はちょっとはする)、掃除(掃除っていう言葉を多分夫は今でも知らない)、洗濯(洗濯機の使い方を知らない)すべて私に降りかかってっきました。(ちょっと現在の不満が入ってます)
まだ小さくて何もできない子供たちのお世話も当然私の仕事。
夫は休日に子供と遊ぶこともほとんどなかったです。そのくせ休日はゲーム三昧。
そんな夫を見ていつもイライラしていました。たまに家事をお願いしても「なんで自分がしなきゃいけないんだ」「俺は仕事してるんだ」という態度。
何年も子育てと家事を一人でしていると辛くて苦しいわけです。
一人の時間もない中一瞬も気が抜けない、常に子供を見ていなければならず、気がおかしくなりそうでした。
いつも思っていたのは
「よくも私にワンオペ育児させやがって○○ヤローーーーーー!!!!!!!」
という『怒り』の感情。
時にそれは感情的な言葉で夫にぶつけることになりました。
「ほんとに家の事何もしないよね」
「たまには○○してよ」
というような言葉で私は夫を攻撃していました。
『怒り』というのは感情の蓋、と言われていて
その奥には別の感情が眠っているんです。
怒りの奥に眠っていた感情が何だったのか思い出してみました。
この頃私はいつも、辛くて悲しくて寂しかったんです。
育児は思い通りにならないことの連続。
成長具合を他の子と比べて不安になってしまったり、言う事を聞いてくれなくてイライラしたり、怒ってはいけないと思いながらも子供に怒鳴ってしまったりと一人で抱えきれない感情をどうしていいか、私には全くわかりませんでした。
相談したくても夫はほとんど家におらず、相談したところで「そんなの考えてもしょうがないだろ」くらいの返答しか返ってきませんでした。
辛くて悲しくて寂しくても、弱みを見せたら負けだと思っていた私は
「辛い、悲しい、寂しい」とは口が裂けても言えませんでした。
言えない代わりに『怒り』を夫にぶつけていたわけです。
そして『怒り』をぶつけられた夫も私に『怒り』をぶつけてきました。
こうなるともうエンドレスで同じことの繰り返しです。
『怒り』を相手にぶつけても、一瞬すっきりした気持ちになるかも知れませんが同時に罪悪感を抱えることになります。
そして、『怒り』をぶつけられた方もまた、責められたことで、「相手の役に立てない」「怒らせてしまった」などの罪悪感を持ちます。
この時私たち夫婦はお互いに罪悪感を持ち、お互いに幸せではない、幸せになれないと思い込んでいたのかもしれません。
『怒り』は抑圧すると無気力になるそうなのですが、この時の私はまさにそうで、夫婦関係に未来を見ることはできませんでした。
「夫に何を言っても無駄」
「夫の事はかまわずにほったらかしでいいや」
「家事は夫の為じゃなく子供のためにやろう」
「いつか子供が大きくなったら離婚しよう」
という気持ちでいました。
もうどうでもいいという感情が湧いて、時間が過ぎるのを待っているような日々。
このことがますます夫婦仲を悪くさせて行きました。
今、もしこれを読んでいて、旦那さん(または奥さん)が家事や育児をしてくれないことで悩んだりイライラしている方がいたら、その怒りの奥にある感情が何なのかを一度考えてみて下さい。
寂しさ、悲しさ、辛さ、もしくはもっと違う感情かも知れません。
それがわかったら、素直にそれをパートナーに伝えてみませんか。
「一緒に子供の成長を見れなくて悲しい、寂しい(だからたまには子供と遊んで欲しい)」
「片時も子供と離れることが出来なくて辛い(だからたまには一人の時間を作りたい)」
「休日だけでも食器を洗ってくれると嬉しいしとっても助かる(頼りにしている)」
などなど。
『怒り』をぶつけるのではなく、その奥にある感情を素直に伝えることで、パートナーと上手にコミュニケーションが取れるようになれば、より良い関係を築くことが可能だと思います。
この事を昔の自分が知っていたら、もっと早く夫といい関係になれたんだろうなと私は思っています。
今はそこまで『怒り』を感じることはなくなってきましたが、心に残っている負の感情は0(ゼロ)になることは難しいようです。
子供が大きくなって成人した暁には夫は私に言ってくれました。
「実佐のおかげで二人ともちゃんと育ったよ。ありがとう」
この言葉で何年もの悲しい気持ちが救われた気がしたんです。
でも、何かの拍子にふと思い出してしまう事があります。
そんな時に
「今更遅い!!!!!!!!!!!○○ヤローーーーーー!!!!!!!」
という気持ちがこみあげてくることもまた事実なんです。
それは仕方がない事と最近は諦めています。
自分の感情は自分で整理をつけないといけないので、そんな日は辛かった自分に会いに行って慰めたり抱きしめたりすることにしています。
長くなりました。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
またお会いできると嬉しいです。
心理カウンセラーの実佐でした。